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ジョイント195

自分が思いついた文章を徒然なるままに書くブログです。二次創作系。がんばっていきます!
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結局はバカップル
続きです!ハルヒ+α視点で。みんなの悪ノリ。それではどうぞ!




〈涼宮さん〉

ああ。やってしまった――――。
今のあたしの頭の中を占めているのはそんな気持ち。いや本当にやっちゃった。
いくらね、キョンが飛び込んできてくれてあんなこと言ってくれてしかも告白までしてくれて嬉しくなったとはいえ…キスなんかしてしまった。ほっぺただけどさ。それでも、なんていうか…恥ずかしかった。いやホントに。
で、今ちょっとだけ考えてみると。

「…あたし返事してないわね」

そうだ。いやでも告白されたけど付き合ってって言われたワケじゃないし。いや普通に考えれば好き=付き合ってってことよね。でもキス=オーケーって意味で取ってくれるわよね?
いやでもアイツ鈍いし…言葉で言わなきゃ分からないのかも…。

「ああぁ!もう!」

どかぁ――――!

下駄箱の前で思わず叫ぶあたし。
そして下駄箱を蹴り飛ばすあたし。
周りの人は注目しているようだけど、そんな人の視線は無視。
今は別のことで頭が一杯。
でも…改めて思うけど、あたしはキョンとキス出来たって考えると――――しかもあたしのことキョンが好きでいてくれてるって考えると――――マズイ。顔が熱い。しかもなんかニヤけてきちゃうし。コントロールが利かない…。

「落ち着きなさい涼宮ハルヒ」

そう落ち着いて。そうすればこのニヤけた顔も、顔の熱さも収まるはずよ。そう。落ち着くこと。ふう。そうよ。大体キョンがあたしのことを好きだからどうだっていうのよ。
あたしの前で「ハルヒに手出すな」とか言っちゃった時はカッコ良かったとか、キスした時のアイツのほっぺの感触がまだ唇に残ってるとか、何だっていうのよ――――ってそんな風にで片付けてられるわけないじゃない!
ああマズイ。本当にマズイ。
つまりはあたしはキョンが好きだと。そういうことね。好きね。うん。キョンが好き。
認めてしまえば少し楽になるわね。というか前からそうだったんだから認めるも何もあったもんじゃないわね。

ふう――――。

あたしはこんなキャラじゃないのにね。
とにかく、こんな顔は誰にも見せたくない。
でもニヤけちゃう。
なら今からダッシュで教室入ってすぐ机に突っ伏せば良いわ。それなら顔を見られるのも最小限で済むでしょう。そう結論付けてあたしは教室に走り出す。

ガラ――――!

ダッ――――!

ドン――――!

決めた通り、すぐに教室のドアを開けて走って自分の席に行き、あたしはすぐ机に突っ伏した。昼休み終了のチャイムが鳴る直前だったのも功をそうした。
というか、キョンが来たらどう顔を合わせれば良いか分からない。ニヤけ顔は隠せそうに無いし。
今だけこの席の位置が憎い。
今日は、同じクラスの名前も分からない男子からあたしの好きそうな面白い話しがあるなんて言われて、そこで行ったらあんな話しで。
しかも最悪の男だった。今日はロクなことないなんて思ったらキョンが…。
感謝するべきか恨むべきか…。
いやでも自業自得かも…。キスはやり過ぎだったかも…。でもやっぱ間近でキョンの顔が見れて良かったり…。
ああ――――くだらないことばっか考えちゃう!早く来なさいよキョン!



〈斉藤くん〉

やべぇ…よ。マジでやべぇ。同じ中学の後輩から頼み事をされたのがまず運のツキだったのかもしんないな。
涼宮…あれは不機嫌な時だ。だっていきなり勢いよく教室入ってきたと思ったら速攻で机に突っ伏した。しかもブレーキ役のキョンも今何故か居ないし。
後で…俺どうなるんだろう…。
大体断ろうとしたのに。というか神崎に涼宮はやめとけって言ったのに。
しつこく頼んできて、しかも今日中にとか言われて、強引に約束させられた。
アイツは確かにモテてたからその気持ちは分かんなくもないんだけどさ。
相手が悪過ぎんだよ。
で、一応聞いた振りだけして涼宮に言うつもりなんか無かった。
だけど、二時間目の休み時間。


『斉藤さん』

『ん?お前…』

『どうも。初めまして。古泉一樹です』

そう。涼宮と同じSOS団とかいう団体所属の古泉にトイレで話しかけられたんだ。

『あ…うん。俺になんか用?』

『ええ』

今思えば聞かなきゃ良かったって思った。だって俺が聞いた時に古泉の目が光った気がしたんだから。

『初対面で失礼とは思いますが、あなたにやってもらいたいことがあるのです。あなたにはあなたの後輩の頼み事を遂行して頂きたい』

『は?』

ちょっと待てよって思ったよ。やりたくなかったことをいきなりやれって言われたんだし。しかも初対面の奴に。嫌だって言おうとしたんだ。

『あ。ちなみにあなたに拒否権はありません。大丈夫です。後輩から面白い不思議な話しがあるとでも言えば必ず彼女は行ってくれますから。やってくれますよね?』

この時、なんで人の笑顔が怖いんだろうって思った。古泉の目。笑ってなくて、『必ずやれよ?やらないとどうなるか分かってんだろうな?あ?』って言ってた。いや本当に拒否権なんか無かった。

『あ…はい…あの…分かりました…』

『そうですか!ありがとうございます』

ヘタレだと思わないでくれ。誰だってビビるぜあれは。


というわけで、後で俺に何も起こりませんようにと祈りながら、勇気を振り絞って涼宮に伝えた。古泉に言われた通りのことを伝えたら、あいつの予想通りに涼宮は一応行ってやると言っていた。
そして結果がこれだ。『つまらないことあたしに吹き込んで!』
とか思ってるに違いない。この授業が終わってたら、俺、もうダメかも。なんかボロクソに言われるかも。
神崎、古泉。絶対恨んでやる。
神様お願いです。俺を守って下さい。


〈涼宮さん〉

午後の授業はそのまま終了した。結局キョンは来なかったらしい。突っ伏して、しかも同じような考え事が頭の中でループしていたから完全には分からないけど。
助かったのか、どうなのか分からない。早く会いたいような会いたくないような気持ちだし。
けど今顔を合わせたら多分マズイ。いや。どうしたら良いか分かんない。
情けないとは思いつつも、こう思うのは勢いでキスしちゃった事以外に、キョンが好きで仕方がないからなんだって感じる。
そうするとまたニヤけちゃう…。
いや。今はもう大丈夫。流石に二時間も過ごしたんだからなんとかいつも通りの表情を作れるわ。うん。
多少落ち着いたあたしはHR終了のチャイムと共に部室へ走った。
キョンも、流石に部室には来るだろう。その時なら…多分あたしは大丈夫。どうしたら良いか分かる。というかいつまでもうやむやにしちゃ良くないしね。帰りにでも…ちゃんと…話さなきゃ。
教室を出る途中、なんか誰かが「助かったー!神様ありがとう!」
なんて叫んでたけどどうでも良いわね。

そして部室到着。途中、トイレの鏡で顔を確認したけど、一応いつも通りだったから大丈夫。
あたしはいつも通り、ドアを勢いよく開ける。

「こんちはー!」

「こんにちは涼宮さん」

「やぁ涼宮さん」

「…」

部室に来るとすでにみんなが居た。古泉君は割りといつも遅い方なので珍しい。そう思いつつ、いつもの席に座り、みくるちゃんにお茶を淹れてもらう。

「みくるちゃん!お茶お願い!」

「は~い!ただいま」

みくるちゃんからお茶を受け取り、飲み干す。相変わらずおいしい。流石メイドが板に付いてきただけあるわね。
その後、キョンと話すにはどうしたら良いか考えていると。

「涼宮さん。おかわりは?」

「あ!うん!お願い!」

みくるちゃんが急須を持って、あたしの湯飲みにお茶を注ぐ。
――――その時だった。

「それにしても、涼宮さん知ってますか?」

「何を?」

「キョン君が今日とってもカッコ良かったんですよ~。わたし、たまたま見ちゃったんですけどね、ある女生徒さんが告白されてまして、キョン君、その子のこと好きだったのか『手出すな』って言ったんですよ~。男らしかったな~」

――――へ?
一瞬あたしの全てが停止した。
いやだって、何で?って感じ。あの時誰も居なかったし、誰にも話してないし!
どうなってんの!?どういうこと!?

「あの…みくるちゃん?」

「はい?どうかしましたか?ああ。ある女生徒さんは分からなかったんですよ。私の位置からじゃ見えなくて。古泉君も見てましたか?」

そうやって微笑んだまま古泉君の方を見るみくるちゃん。何故かいつもの優しい笑顔が邪悪に見えた。…気のせいであって欲しいけど気のせいじゃないわねこれは。
冷静にならなきゃね。あたし。…冷静なったからってこの状況をどうすれば良いの!?
そしてあたしは古泉君に視線を移した。
…やっぱいつもの笑顔がなんか邪悪だった。古泉君はみくるちゃんに向かって話し始めた。

「そうですね。彼らしい言葉ですよ。ついでに言うとその後告白までしてしまいましたからね。そんなことをされた女生徒はどんな行動を取ったんでしょうか?長門さん?」

今度は有希を見る。
…あたしの顔が赤くなってくるのが分かった。ああ有希!お願い!言わないで!
もう何で知ってるのとか、見てたんでしょとかどうでもよくなって、恥ずかしさで死にそうだった。
いや本当に恥ずかしいわよ!お願いだから止めて!

「全てのセリフを再現する。『…ほんとう?』『ほんとう…だ』『ほんとう…なんだ。…そっか』『じゃあさ…ちょっとだけ目瞑って…なさい』『え…あ…ああ』そして彼女は――――」

「きゃあぁぁぁ!」

やっと出た声。ついでに言うとあたしの顔はもう真っ赤であり、立ち上がっている。
ああ。みんなこのリアクションをさせたかったのね。だから、あたしっていう名前を出さなかったのね。そうなのね!そしてそんなあたしを見て、古泉君が話す。

「どうかされましたか?涼宮さん?僕たちは彼が昼に取った行動について話していただけなんですが。どこにもあなたの名前は出ていませんよ。残念ながら、たまたまその場を目撃した僕たちの位置からは、その女生徒が誰だったかまでよく分からなかったんですよ」

この野郎。と思ったあたしを許して欲しい。大体…キョンが判別出来ててあたしを判別出来ない位置なんかないでしょうが!しかも一部始終見てたんなら分かるでしょう!

「ある女生徒がした行為により、彼の脳は混乱の波長を見せた。そして彼は今もその場所で座り込んでいる。彼はあの行為をどういう風に捉えれば良いか分からないと思っている。さらに自分の言葉に答えが無いことを不安に感じている」

…キョン。やっぱりアンタ鈍過ぎよ。女の子が好きな男以外にキスするわけないじゃないの。バカきょん。

「やっぱり彼女の取る行動は一つだと思いますよ。そこで自分の想いを素直に言えば良いんですよ。そうすれば晴れてカップル成立です♪」

みくるちゃん…。可愛くあたしを諭してくれても、もあなたたちには絶対後で復讐してやるからね。
――――まあ。でもあたしのすることは決まった。アイツがまだあそこに居るなら行かなきゃいけない。
もう乗せられた感じがするとか、未だに顔が赤いまんまとかどうでも良いわ!

「じゃあ…その『ある女生徒』とやらは今からキョンのところへ行くわ…。みんな絶対後で罰ゲームだからね!団長をからかった罪は重いんだから!」

そう言い残し、あたしは部室を出て行って、昼休みにいた場所へと走り出した。
とにかく今はキョン優先!みんなへの罰は後回し!


〈朝比奈さん〉

「行っちゃいましたね~」

「行きましたね」

「…行っちゃった」

涼宮さんは行きました。キョン君のところへ。
ちなみにこれを考えたのは古泉君です。
涼宮さんと同じクラスの斉藤君があの下級生に涼宮さんを呼び出すように頼んだのを目撃していたみたいで…。
これは面白いことになると、斉藤君をけしかけたようです。
そして涼宮さんを呼び出させて、あの状況をお膳立てした。と。
更に私たちを呼び出して、と一緒にあの場に行って気付かれないようにじっと様子を見てました。
そして、みんなでこんな態度を取って涼宮さんをからかおうと。
全て古泉君の策略でした。それに乗った私たちも私たちですけど。でも、やっぱり普段のあの二人を見ていると「もっと素直になって欲しいな~」とか思ってしまいますから、今日はこれで良かったのかもしれないです。
…良かったよね?

「まさかここまでの反応を見せてくれるとは予想外でした」

とか今言ってますけど、私あなたが一番腹黒いと思います。
キョン君がその場面に出くわすよう、長門さんにキョン君の精神をちょっといじってもらったのも古泉君だし。
それを了承する長門さんも、やっぱり黒いです。

「…私としては涼宮ハルヒのあの反応が見れただけで満足。これは有機生命体における『可愛い』と言える感情」

無表情で言ってます。多分キョン君以外に長門さんの表情を見分けるのは不可能です。
長門さんが「可愛い」なんて言うなんて…。
でもそれは私も同意です。

「確かに…涼宮さん可愛いかったですね~」

「そうです。とりあえずはそれで良しとしましょう」

そう言ってまとめる古泉君。
一番面白がっていた古泉君。全てを始めた古泉君。
…でもある意味感謝です。あんな可愛いらしい涼宮さんはあまり見れませんから。
私は思う。あの二人に幸あれ。と。
――――しかし、そう思った直後だった。

「…でも…罰ゲーム…」

「…あ」

「…あ」

私も古泉君も長門さんのその言葉に思わず声が出てしまいました。
そうです。からかって可愛い涼宮さんが見れたのは良いんですが、罰ゲーム…多分やらされます。しかもけっこうヒドいやつ…。

「だ…大丈夫ですよ。あの二人がカップルになるのは間違いありません。その機嫌の良さで、我々の罰ゲームのことなんか頭から抜けているでしょう。…多分」

冷や汗かきながら動揺する古泉君を見たのは今日初めてです。
…大丈夫だと信じたいです…。うぅ。やっぱり涼宮さんをからかうのは何かを犠牲にしなきゃダメでしたね…。すっかり忘れてました…。

「…ここまで来たら乗り掛かった船。見に行く」

そう言う長門さん。なんかすごい悲愴な決意を秘めた目で言ってます。

「確かに…もうここまで来たら見に行きましょう。毒を喰らえば皿までです!」

古泉君も、珍しく叫んだ。今日初めて見た表情が二つ。
それだけヤケクソになってるのかもしれないな~。さっきまでの冷静な古泉君はどこ行っちゃったんだろう。
でも…私も覚悟しなきゃ。

「そうですよね…。ここまで来たら結果は同じですよね!行きましょう!」

うん。そうだ。ここまで来たら楽しまなきゃ損です!せっかく今時絶滅危惧種の微笑まカップルが結ばれようとしているんです!
行くしかないです!

「では…行きましょう」

「…行く」

「はい!」

そして私たちは部室を後にした。…この後のことはなるべく考えないように…。


〈涼宮さん〉

あたしは走った。とにかく走った。そこに早く着きたくて。
今キョンがどんな状態か早く見たかった。
というか、もう顔が見たくて仕方なくなっていた。
だって、キスまでされて分からないとか言うキョンもキョンだけどしっかり返事しなかったあたしもあたしだしね。
そしてやっぱりそこにはキョンが居た。
座り込んでぼ~っとしている。心ここにあらずと言った感じだ。

「キョ…キョン!」

…なんでどもるの!?あたし!

「ハルヒか…ってハルヒ!?」

立ち上がってあたしの顔を見るキョン。顔は真っ赤で耳までも真っ赤。
なんでアンタがそんな顔すんのよ!?
…って思ったけどあたしも…多分顔赤い。ドキドキしてるし…。
ここでしっかり伝えようと決意したのに、なんかいつもと違くなっちゃう…。
――――でもダメ。伝えなきゃ。あたしの気持ち!キスまでしたし、キョンも言ってくれたんだから、このままじゃあたしの負けよ!せめてイーブンに持ち込まなきゃ!

「あ…あのね…その…」

――――何でこんな感じになっちゃうのよ!?あたしのバカ!そしてキョンのバカ!
…理不尽なのは分かってるけど、頭は混乱中だった。
キョンの顔を頑張って直視しようとするけど、どうしても恥ずかしくて、顔を伏せながらだから睨むようになってしまう。

「…あ…ああ」

キョンも相変わらず顔は真っ赤だ。だけど少し戸惑っているよう。そりゃそうよね。告白した相手がこんな態度なんだもん…。
勇気…出しなさい!あたし!

「あのさ…さっきのことなんだけどね」

「うん…」

「そのね…あたしも…その…」

言いなさい!その一言を!

「あたしも…あたしも…キョンが好きだから!」

――――言えた。言えたわ。なんとか言えた!自分らしくないとか思うけどとにかく言いきった!
目なんか瞑っちゃって、ちょっと不様だけど言えた!
だから―――――もうあたしたちこれでカップルってやつなのよね?大丈夫よね?
なんて考えていたら。

「ハルヒ…」

ぎゅ――――

名前を呼ばれて抱き締められた。
ああ。ヤバい。幸せ。
そう思うのも無理は無いわよね。キョンの腕の中、あったかい…。

「…言われる前にキスされた時点で気付きなさいよ…」

「すまんな…」

ああここでこんな言葉を何故言ってしまうの。あたし。
でも…いっか。気持ち言えたんだし。通じ合えたんだし。
と、そこで。

「でも…やっぱ可愛いよな。ハルヒは」

「え!?い…いきなり何言うの!?」

いきなり不意打ち。
なんかキョンのブレーキ外れたのかな。
そう思えるくらい、普段なら絶対言わないことを言ってくる。

「いや…せっかく…そのお互いの気持ち分かったんだし、良いかなって思ってな…」

「ま…まあ良いわよ。そうよね!あたし可愛いもんね!」

「…ぷっ」

「な…なに笑ってんのよ!?」

今まで真っ赤だったくせにキョンは急に余裕が出来たようで、あたしを手玉に取ってるみたい。
…悔しい。悔しいけどもうキョンなら良いかって思っちゃう。
少し笑った後、キョンは言った。

「今度は唇にキス…させてくれないか?」

――――もうこのバカキョンは調子に乗って!お断りよ!…なんて思ったところで。

「え!?あ…う…うん」

本能ではそうしたいって思っちゃってるのよね。
もう良いわ。意地張らない素直になろう。

ちゅ―――――

重ねた唇はなんか甘くて、ほっべより幸せになれた。うん。もう素直になっとこう。
そう思うと落ち着いてきた。自然なあたしが戻る。
つまりは、キョンが好きで仕方がないあたしがあたしで、手玉に取られたくないとか思っちゃうから変に混乱しちゃうのね。
分かったわ。もうこれで良いのね。

「じゃあこれからも彼氏としてよろしくな。ハルヒ」

そう言ってくるキョンにあたしは、自然な笑顔で。

「うん!」

と答えた。


さて――――ここで落ち着いたあたし。
そうすると周りが見えてくるものなのよね。だからさっきまで部室にいたはずの三つの影にも気付けるのよね。そして今までずっと懲りずに見ていたことも察しがつくというわけ。

「見てたみたいだな」

キョンも気付いたらしい。というかキョンの方が落ち着くの早かったみたいだし。
それもそうかもしれない。

「そうみたい」

「罰ゲームか?」

「ええ…。それもなんか特別なもの」

「なるほど…じゃあ俺に良い考えがある」

キョンはあたしにその考えを伝えた。
今のあたしたちの顔、多分あの時のみんなより邪悪な笑顔になってるわね。間違いなく。ま、いっか。


〈古泉くん〉

…今日ほど僕は自分の行いというものを後悔した日はないです。
軽率過ぎました…。
彼風に言うならば「やっちまったよ…」みたいな。

「うぅ…ツラいですよ。古泉君。なんかもう行き場の無い感情が爆発しそうですよぅ」

泣きそうな声で僕に話しかけてくる朝比奈さん。最初は『え?そんなことで良いんですかぁ?』とか言っていたのに。

「…しくしく…。本読みたい…」

無表情はどこへやら。泣きそうだと一発で分かるような表情で――というか泣いてます。長門さん。ある意味この人のおかげで僕の心の平穏はかろうじて保たれているのかもしれません。かろうじてですが。可愛いです。癒されます。長門さん。さて…今何が行われているかというと、僕たちの罰ゲームです。
涼宮さんと彼が手を繋いで部室に入ってきました。二人とも物凄い笑顔でしたから、とりあえずは一段落したと思いました。
でも…二人の笑顔がどこか悪魔のように見えたんです。悪魔。正に悪魔っぽかったですよ。あれは。
本当だったら僕の行いはある意味感謝されてもおかしくないと思いますよ。くっつくキッカケを作って上げたんですし。
…すいません。実は面白がる気持ちが九割以上でした。
だからこんな仕打ちを受けるんでしょうか。

「ね。キョン!もう一回ちゅーして!今度は長めでお願いね!」

「分かった。任しとけ」

そうやって二人はまたキスしてます。何回目でしょうか。同じような光景を見せられるのは。
最初はまだ朝比奈さんと長門さんと微笑ましく見てました。だけどもう一時間も続くと…精神がすり減ってきます…。

罰ゲーム――――目を決して逸らさず彼らのイチャつく様を並んで座ってしっかりと見続けること。

…神様すいませんでした。もうこの二人で遊んだりしません。
誓います。
だから後残り一時間。時計を早く進めて下さい。
どうか涼宮さん以外の神様。お願いいたします。




あとがき
なんていうか…前半と後半のキョンが違い過ぎる気が…。でもまぁそこはもうハルヒが好きって言ってくれたことで、落ち着いたということで!…すいません。
でもなんとなくこういうの書けて良かったです。いろいろおかしいところは気にしないでください!ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました!
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thame:涼宮ハルヒss genre:小説・文学
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Comment

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なんという。
この2人のバカップルさは偉大ですね^^^
2008/03/06 Thu| URL | 春菜 [ edit ]
1時間いや2時間か……さすがにいちゃつく2人を長々と見せ付けられるのは辛いだろうな。
いや全然ラブラブバカップルで問題はないw

長門の「しくしく」がいい!
2008/03/06 Thu| URL | ツバキ [ edit ]
マズイ、顔のニヤケがおさまらない。
どうしてくれるんだ。

次も頑張ってほしい
2008/03/06 Thu| URL | カンジテスト [ edit ]
これはナイスバカップル!
いや、ハルヒとキョンのいちゃつきならきっと何時間でも見てられる……無理ですか。
でも古泉、俺と代われw
後斉藤くん、密かにナイスですw
2008/03/06 Thu| URL | 911 [ edit ]
仕事中他のにニヤニヤがとまらない キョンかっこいいしハルヒかわいいし バカップル全快でさいこうです長門さんがしくしく…本読みたいでいやされたりと 楽しく読まさせてもらいました~

2時間いちゃいちゃ見せられるのってつらいだろな~(=^▽^=)
2008/03/07 Fri| URL | シェラ [ edit ]
コメント返し
春菜さん>なんかキッカケがあればこんな感じになってくれると思うんですよね…。妄想ですが!!
ツバキさん>長門が「しくしく…」なんて泣いてたらめっちゃ癒されそうですよね!小動物的な可愛さがあります(笑)
2008/03/08 Sat| URL | koko428 [ edit ]
コメント返し2
カンジテストさん>自分も書きながらニヤニヤなんて気持ち悪い状態になっちゃってました!…人に見られなくてよかった…。
911さん>斉藤くん。頑張らせました!この人がある意味MVPです!
シェラさん>お仕事中ありがとうございました!キョンくんはちょっとカッコよさげが理想です。原作のイラストも段々イケメンになってる気が(笑)まあ自分的にはそれが良いです!!
2008/03/08 Sat| URL | koko428 [ edit ]
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